ご挨拶

筑波大学形成外科教授からのご挨拶

筑波大学形成外科は1976年10月に添田周吾先生が診療班として開設された日本の形成外科学会の中で有数の古い歴史を持つ教室です。1983年7月より初代添田周吾教授が、1993年より2007年まで二代目中山凱夫教授が就任され、2008年7月より私が三代目教授として赴任いたしました。

当施設は、秋葉原から電車で45分という都内に出やすいところにある反面、茨城県を中心に医療を提供するという二つの面を持っており、人口約300万を有する茨城県内の先天異常・外傷・熱傷・皮膚腫瘍・難治性潰瘍など幅広い疾患が集中しています。また形成外科は他診療科との共同で治療を行うことも多く、耳鼻咽喉科・口腔外科疾患での腫瘍切除後の再建、乳腺甲状腺内分泌外科との乳房切除後の再建、整形外科や脳神経外科などとの軟部組織欠損・骨性再建など多岐にわたります。マイクロサージャリーを用いた再建が多いのも特徴のひとつです。乳房再建は有茎及び遊離自家組織、人工物を用いた再建、乳房の縮小、乳輪乳頭再建、刺青から対側の豊胸など全てを行う事のできる県内唯一の施設として多くの症例を行っています。

筑波大学医学医療系形成外科教授 関堂充

患者さんへのメッセージ

形成外科は外見、機能を扱うことが多い科です。扱う疾患は、生まれながらの異常(唇顎口蓋裂・小耳症・眼瞼下垂、臍ヘルニア・漏斗胸・多指(趾)症・合指(趾)症など顔面・体幹・手足の先天異常)、きず(顔面骨骨折、軟部組織損傷、手外傷、切断、熱傷などの急性期の創傷から、褥瘡、虚血肢などの治りにくい傷など)、きずあと(瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕、ケロイドなど)、体表の腫瘍(皮膚腫瘍、軟部腫瘍、耳下腺腫瘍など)、腫瘍切除後の再建(頭頸部癌、乳癌、皮膚癌など)、加齢に伴う疾患(眼瞼下垂など)、あざ(血管腫、色素斑など)に対して、手術中心として、レーザー、放射線、薬などを用いて治療を行っています。

我々のモットーは、全ての患者さんを可能な限り手術前よりもきれいに、良い機能となるよう治療し、より良い生活をしていただくことです。患者さんが明るくなり、より良い人生をおくる手助けをできればと思います。

研修医の先生へのメッセージ

当科では大学、県内外関連施設にて経験豊富な指導医の指導の下、幅広い疾患を学ぶことが出来ます。患者さんを担当しながら、術式の検討、周術期管理、手術に参加し、多くの症例を経験しスキルアップすることができます。技術的には、院内にマイクロサージャリーの練習施設が有り、研修医のうちから指導をうけて徐々にステップアップすることができます。最終的に術者まで経験することを目標にしています。

また国内ではがん研有明や新東京病院、岡山大学、北海道大学など交流のある施設も多く、人材交流なども行い知識と技術の向上に努めております。

海外留学という点では、大学や県の若手医師海外派遣制度を利用して今までEuropean Institute of Oncology(Milan, Italy), Gent University(Gent, Belgium) ,MD Anderson Cancer Center(Texas, USA), University of Kentucky (Kentucky, USA), Chan Gung Memorial Hospital(Taipei, Taiwan)など多くの国外の施設に研修として派遣しており、技術の研鑽、知識の習得など機会を与えるようにしております。また国際交流としてHanoi Medical University(Hanoi, Vietnam) から2016年度は2名の若手医師を1~3か月受け入れ、2017年度も1名の若手医師を3か月受け入れや現地での手術も予定しています。

形成外科は目に見える部位を扱うことが多く、患者さんにも結果がはっきりわかる科です。症例の適応を考え、各症例を大事にし、患者さんの気持ちを考えて治療することを重視しております。形成外科は外面のみならず心をなおすことのできる外科と考えています。以前より明るくなった患者さんを外来で診察できることが喜びのひとつです。

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