先天異常疾患を持つ患者さん及びご家族の皆様へ

筑波大学形成外科では先天異常疾患に力を入れて取り組んでおり、茨城県内、近隣県から顔、手足、胸郭、臍、皮膚などに悩みを抱える患者さんが集まってこられます。それぞれの疾患によって治療時期、方法が異なりますので、当科では専門外来を設けています。

治療費の補助制度

先天異常疾患に対しては、以下の2つの医療制度の補助が受けられます。

  • ① 医療福祉費支給制度(マル福制度)
  • ② 自立支援医療(育成医療)
① 医療福祉費支給制度(マル福制度)

各市町村または都道府県による、小児(高校3年生まで)、妊産婦、ひとり親家庭、重度心身障害者を対象とした制度です。世帯の所得・所属する自治体によって自己負担率が変わります。市役所・町村役場での申請が必要です。

② 自立支援医療(育成医療)

各市町村による、18歳までの特定の疾患を対象とした制度です。形成外科で扱う先天異常疾患の多くはその対象となります。自己負担率は基本的に総医療費の1割(世帯の所得に応じて上限額は世帯の所得による)となります。最寄りの保健所から資料を取り寄せて申請する必要があります。

形成外科で扱う代表的な先天異常疾患

唇顎口蓋裂
1. 唇顎口蓋裂とは

唇顎口蓋裂は口唇(くちびる)、顎堤(はぐき)、口蓋(口の中の天井部分)に裂(割れ目)が生じる疾患です。口唇、顎堤、口蓋、それぞれにおける裂の部位や程度によりさまざまな病態をもたらします。この疾患の頻度は日本では約500出生に一人程度と考えられています。 唇顎口蓋裂の発生にはさまざまな要因が関与しますが、多くの場合不明です。胎生4~12週頃、顔面に生じる複数の突起(鰓弓)が癒合することで口唇、口蓋が形成される過程でその癒合がうまく行われずに唇顎口蓋裂が生じると考えられています。

唇顎口蓋裂とは

2. 治療の流れ

治療は乳児期から思春期まで成長に合わせて複数回の手術を行います。

出生 術前矯正①
3~6カ月 口唇裂手術②
1~2歳 口蓋裂手術③
3歳~ 言語訓練
5歳~ 歯科矯正治療
7~10歳 顎裂手術④
10歳~ 歯科・顎矯正治療
16歳~ 外鼻手術⑤
3. 治療

① 術前矯正

歯科口腔外科と協力して口腔内に装着する装具を作成し、手術まで待機します。装具矯正により裂幅が狭くなり鼻の形態が良くなります。

術前矯正

② 口唇裂手術

唇の裂を閉鎖します3か月~6か月、体重6kgを目安に行います。手術方法は様々ありますが、当院では片側の唇裂にはFisher(フィッシャー)法、両側の唇裂にはMulliken(マリケン)法で行っています。
入院は2泊3日、全身麻酔、1時間半程度の手術です。手術後約1週間で抜糸を行い、そのころから口唇のテーピングと、鼻の軟骨の矯正具を装着します。

片側唇裂に対するFisher法

両側唇裂に対するMulliken法

③ 口蓋裂手術

口蓋の裂を閉鎖する手術です。口蓋裂があると口腔と鼻腔がつながっているため、食物が鼻から出たり鼻から空気が漏れてうまく発音できなかったりします。裂を塞ぎ口腔と鼻腔を分けること、筋肉を修復し、鼻咽腔閉鎖機能を回復させることが手術の目的になります。手術は一般的に1歳半前後に行います。

口蓋裂の患者さんは中耳の換気をおこなう耳管の開閉機能に関与する筋肉に走行異常があり中耳炎を起こしやすくなっています。症状がなくても中耳炎を起こしていることがあり、術前に耳鼻咽喉科を受診し、必要があれば口蓋裂手術と同時に中耳炎の手術(鼓膜チュービング)を行います。

手術方法はpush back(プッシュバック)法とFurlow(ファーラー)法などで行っています。プッシュバック法は血流を保ち弁状に挙上した口蓋の粘膜と骨膜を中央・後方に移動させることで裂を閉鎖する方法です。完全に割れている・裂幅が広いものが適応になります。一方、裂幅が狭いものにはFurlow法を用います。Furlow法は筋肉が合わさるような形で粘膜をZ状に縫い合わせることで裂を閉鎖します。

入院期間は1週間程度、全身麻酔、1時間半~2時間程度の手術です。手術当日は飲食禁止ですが食事内容を徐々に戻していき、食事がとれるようになった状態で退院となります。

④ 顎裂手術

歯茎の裂を閉鎖する手術です。歯が生える土台である歯茎の骨が連続していないと矯正が不十分となり歯並びやかみ合わせが悪くなります。土台である骨を連続させるために腸骨(腰の骨)から海綿骨という骨の中身を移植します。5歳頃から矯正歯科治療を受診・矯正開始し、歯科矯正医の先生と相談しながら手術時期を決めますが、8歳~10歳頃になることが多いです。

手術は歯茎の粘膜を切開します。骨が欠損した隙間の瘢痕組織を取り除き、口側、鼻側の粘膜を縫合し骨を埋める空間を作ります。腸骨から採取した骨をその空間に充填し、切開した粘膜を縫合して移植した骨を覆います。

入院期間は1週間程度、全身麻酔、2時間半程度の手術です。手術当日は飲食禁止ですが、食事内容を徐々に戻していき、食事がとれるようになった状態で退院となります。骨をとった部分は手術後痛みを伴うため、歩行可能になるまで数日かかります。

顎裂手術

⑤ 外鼻手術

唇顎裂が片側の場合、鼻の傾きや鼻翼(小鼻)の形に左右差が生じます。両側の場合には、鼻の幅は広く、鼻の高さは低くなります。ただ、鼻の軟骨を幼少期に操作すると成長障害が生じる可能性があり、また鼻の土台となる上顎部の形や位置が決まってからの方が根本的な治療を行いやすいことから、当院では原則として鼻の手術は幼少期には行わず、顎裂手術後、上顎手術(上顎の成長障害に対する口腔外科的な手術)後の思春期以降(一般的に女性では16歳以降、男性は18歳以降)に行っています。

患者さんによって外鼻の形態は様々であり手術方法はそれぞれ異なります。鼻孔の縁と鼻柱の皮膚を切開して鼻の軟骨を直接操作して軟骨の形状を整えます。その際、骨(腸骨や肋骨)や軟骨(鼻中隔軟骨、耳介軟骨、肋軟骨)の移植を行うこともあります。状態によっては皮膚切開を行わず針と糸だけで行う場合もあります。

入院期間は1週間以内、全身麻酔で手術を行います。手術後は鼻孔に入れる矯正具やテープ固定、外固定などを装着します。

母指多指症
1.母指多指症とは

母指多指症は先天的に母指が重複している疾患です。その発生頻度は1~2人 / 1000人 と言われており四肢の先天異常の中では頻度の高い疾患の一つです。遺伝、環境(感染、薬剤、喫煙、飲酒、放射線)の要因が複合的に作用して生じると言われており、その多くは原因不明です。手には『つまむ』『握る』という重要な運動があります。また手は顔と同様に露出部です。機能的に良好な『つまむ』運動と整容的に自然な形態の母指を獲得するために治療を行います。患者さんによって形態は多様であり、腱、骨、関節などの内部の組織の状態も様々なので、患者さんそれぞれに合わせた治療を行います。

母指多指症とは

日本手外科学会『母指多指症の機能評価表』から引用

2. 治療

時期

手術治療は1歳~3歳ごろに行います。成長過程で1歳ごろから手を使う頻度が増えてきますが、1歳未満の場合には、手指が未成熟のため組織の正確な評価や手術操作が行いにくいこと、また内臓の発達が未成熟のための手術関連のリスクが高くなることから、1歳ごろの治療が一般的です。他の重篤な合併疾患がある場合や、成長が遅れる場合には治療時期が遅れることがあります。

治療のコンセプト

母指多指症の治療は『余分な指を取る』のではなく『不完全な2本の指でしっかりとした1本の指を作る』ことです。指の数は多いですが、いずれの指も低形成のことが多いため、単純な切除術ではなく、切除する指の組織を最大限利用して、機能的・整容的に優れた指を作ることを目標にします。機能面では、安定性と対立位(つまみ動作の位置)が取れることが重要になります。安定性獲得のために、しっかりとした骨・関節の形成と筋肉や腱の力学的に良好なバランスの調整を行います。また大きなものをつかむため、十分に広い指間(母指と示指の間のスペース)が必要となります。関節の可動域は関節の形成具合に左右されやすいです。整容面では、指の軸がまっすぐであることと、爪の形状(大きさ、湾曲、左右対称性)が重要となります。

手術の実際

手術前の状態を検討し、それぞれに適切な術式を選択します。主要な術式として単純切除法、二分併合法、骨抜き皮弁法、指列移行法などがあります。さらに必要に応じて骨切り、筋腱移行、指間形成、靭帯再建、対立再建術などを行います。全身麻酔で1~2時間の手術、2泊3日の入院期間を要します。

母指多指症の手術

④ 術後通院

手術後は傷の管理のほか、長期的に成長に伴う変化をチェックしていきます。手術前の状態により経過観察期間は変わりますが、18~20歳まで通院する場合があります。また追加手術が必要になる場合もあります。

末節骨型

基節骨型

中手骨型

小耳症
1. 小耳症とは

小耳症は耳の形成が不十分で、耳は小さく、時に耳の穴がない状態で生まれてくる病態です。発生頻度は1人/10000~4500人と言われています。小耳症は第一第二鰓弓症候群という顔面の低形成を生じる疾患の一つの症状と考えられており、頬、口、顎、耳の低形成、顔面神経麻痺 を合併することがあります。小耳症、第一第二鰓弓症候群の原因は明らかにはなっていませんが、1~2%で遺伝性の疾患で生じることがあります。

第一第二鰓弓症候群と小耳症

2. 治療時期

第一第二鰓弓症候群のそれぞれの症状に対する治療時期は以下のようになります。小耳症の治療は10歳ごろに行います。耳鼻科、口腔外科、矯正歯科など他診療科と連携して治療にあたっていきます。

小耳症の治療時期

3. 治療

小耳症治療の目的は整容的、機能的な耳を作ることです。整容的に自然で、メガネ、マスク、補聴器が装着可能な耳を作ります。小耳症治療は①肋軟骨移植と②耳介挙上の2回の手術を必要とします。形成する耳は外耳(突出している耳)であり、内耳・中耳の操作は行わないため、聴力については本手術では改善しません。内耳の状態によっては外耳道形成術などを行い、聴力獲得のための耳鼻科手術を行うことがあります。

① 肋軟骨移植

耳の形態のもととなるフレームを肋軟骨を用いて作成・移植し、耳の表面の形態を作る手術です。治療時期は10歳以上、身長135㎝以上、胸囲60㎝以上を基準に手術の時期を決定します。手術時期が早すぎると肋軟骨の量が少ない、質的に未熟で吸収されやすいなどの問題があります。一方時期が遅すぎると 肋軟骨が骨化して固くなり手術操作が難しくなるという問題があります。

手術では再建耳と同じ側の肋軟骨を3~4本採取します。採取した肋軟骨を用いて耳の形状の基となるフレームを作成します(細い糸、ワイヤー使用)。移植する部分の皮膚を薄くしてフレームを挿入するポケットを作成し、ポケット内にフレームを挿入することで耳の形状を再現します。皮膚を薄くするほど短期的にはフレームの形状がきれいに出ますが、薄くするほど皮膚の血流が悪くなり、術後早期の皮膚のトラブルや長期的な軟骨の萎縮が出やすくなります。術後の再建耳は非常にデリケートな状態ですので、圧迫やずれが生じないように術後に耳の保護が必要になります。軟骨採取部は軟骨膜が温存されるため将来的に軟骨は再生してきますが、健常側と比べると強度的には弱いと考えられています。余った軟骨は元の軟骨膜の中に戻し、耳介挙上時に使う材料とする軟骨は皮膚直下に入れておきます。

入院期間は2-3週間程度、全身麻酔、5-7時間程度の手術です。本手術のあとに局所麻酔の小手術を10~14日後に行うことがあります。

肋軟骨移植

② 耳介挙上

肋軟骨で作成したフレームを挙上して、耳の裏面の形態を作る手術です。肋軟骨移植後6カ月以上あけて手術を行います。手術では移植したフレームの外縁の皮膚を切開し、フレームの裏側をはがしフレームを起こします。起こした耳の裏側に、初回手術時に皮下に入れておいた軟骨を入れ込み、起こしたフレームが倒れることを予防します 。耳の裏面は胸部(前回の傷を利用)または腰部から採取した皮膚を用いて植皮で傷を閉じます。

入院期間は2週間程度、全身麻酔、2-3時間程度の手術です。

耳介挙上

リンク:耳介再建外科学会

漏斗胸
1. 漏斗胸とは

漏斗胸は胸郭(肋骨、肋軟骨で作られる胸の骨格)一部あるいは広範囲に、左右対称または非対称に陥凹する疾患です。生まれた直後は目立たなくても徐々に陥凹が目立ってくる場合もあります。患者さんはやせ形の男性が多いですが、女性にも生じ、女性の場合は乳房の形態にも影響します。胸の形の問題の他、呼吸が苦しい、動悸、疲れやすい、食事がたくさん食べられないなどの症状が生じることがあります。マルファン症候群など全身疾患の1つの症状として生じる場合もありますが、多くの場合は原因不明です。肋軟骨の過成長、筋肉の付着部異常などさまざまな原因が言われています。

漏斗胸の外観

2. 治療

治療はNuss(ナス)法 Ravitch(ラビッチ)法がありますが、当科ではNuss法を行っています。
Nuss法は金属(ステンレスまたはチタン)製のバーにより胸骨を持ち上げる方法で、従来のRavitch法と比べて手術時間、出血量、手術侵襲が少ないと言われています。Nuss法は①バー挿入、胸骨挙上と②バー抜去術の2回の手術が必要となります。3年のバー留置によって胸郭を理想の形に挙上矯正されるという術式です。早期の手術は再陥凹のリスクが高くなるため、当科では8-9歳以降に手術を行っています。

Nuss法の手術手技

Nuss D, A 10-year Review of a Minimally Invasive Technique for the Correction of Pectus Excavatum, J Pediatr Surg 33:545-52, 1998 より引用

① プレート挿入、胸骨挙上

胸骨挙上バーを挿入、固定し胸郭の形態を変える手術です。あらかじめ矯正後の胸の形をイメージして成形したバーを、内視鏡を併用し、胸腔内を確認しながら側胸部(脇腹)の小さな穴からバーを胸骨裏面に沿わせ、心臓、肺と胸壁の間に通します。

そして胸骨の裏に通したバーは両側の肋骨によって支えられ胸骨を持ち上げます。バーの両端は大胸筋、前鋸筋という筋肉の下側に配置され、肋骨に直接的に固定したりバー固定具を取り付けたりする事により位置ずれを防ぎ安定します。陥凹の状態、年齢などを考慮して1~3本のバーを挿入します。胸郭が固い場合、余剰な肋軟骨を認める場合には骨切りや肋軟骨切開・切除などを行う場合があります。

入院期間は1-2週間程度、全身麻酔1時間半-3時間程度(挿入するバーの本数による)の手術です。術後の痛みが生じますので、術後数日間硬膜外麻酔を用いるなど痛みにも配慮しています。

バー挿入後の状態

② プレート抜去術

挿入したプレートを抜去する手術です。前回の傷あとから皮膚切開を行いプレートを抜去します。
入院期間は1週間以内、全身麻酔1時間半程度(挿入するプレートの本数による)の手術です。術後の痛みはプレート挿入手術に比べると軽度になります。

血管腫・血管奇形
1. 血管腫、血管奇形とは~

血管腫・血管奇形は血管の走行、密度の異常により、赤色や青色のあざやしこりを生じる疾患で、時に痛みをともないます。一様に「血管腫」といわれることが多いですが、実際は以下のような様々な種類があります。悪性疾患ではありませんので、患者さんそれぞれの困っていることに応じて相談しながら治療を考えていきます。

  • ① 乳児血管腫(いちご状血管腫)
  • ② 毛細血管奇形
  • ③ 静脈奇形
  • ④ 動静脈奇形
  • ⑤ リンパ管奇形

① 乳児血管腫(いちご状血管腫)

生後まもない時期にできることが多い血管腫です。乳児の約2%前後にみられるといわれています。典型的には生後半年くらいまでに「いちご」の赤い部分を皮膚に置いたような外観になります。その後は徐々に赤みが薄くなり、小学校低学年くらいまでに赤み、ふくらみがなくなることが多いです。
局面型、腫瘤型、皮下型の3つに分類され、それらの混合型もみられます。

治療の目標はなるべく早く血管腫の赤み、ふくらみを減らすこと、機能的な問題(血管腫によって目がふさがる、息がくるしいなど)を生じさせない、改善することです。基本的には自然軽快が期待される疾患です。症状に応じてレーザー治療(色素レーザー)、内服(プロプラノロールなど)などを行います。

乳児血管腫の局在による分類

② 毛細血管奇形

皮膚の浅いところで毛細血管が異常に増えて「赤いあざ」になっているものです。以前は単純性血管腫といわれていました。本邦の発生率は約1.7%です。出生時から認めることが多く、成長とともに赤みが濃くなったり、大きくなったりします。病変が露出部である、範囲が大きいなど整容的に問題になる場合は積極的に治療を行います。治療はレーザー(色素レーザー)を乳幼児期から行いますが、複数回必要となることがあります。

毛細血管奇形

③ 静脈奇形

生まれつき静脈に異常がある状態で以前は海面状血管腫といわれていました。血管腫・血管奇形のなかで最も発症頻度が高いものです。静脈は太いもの、細いものが体中の様々な部位にありますので、病変も皮膚(粘膜)の浅い部位から筋肉の中まで様々な部位に生じます。治療は整容的に目立つものや痛みを生じるものなどに対して検討されます。整容・機能に十分配慮し、切除術や硬化療法を行います。

静脈奇形

④ 動静脈奇形

動脈から静脈にかけて異常がある状態です。小児期や思春期に皮膚の赤みやはれ、拍動で気付くことが多いです。本来動脈の血液は毛細血管を介して静脈へと流れていきます。しかしこの異常は動脈の血液が毛細血管を介することなく静脈へ流れていくので、血液の流れが早くなっているのが特徴です。そのため皮膚の赤み、はれ、痛み、潰瘍、出血、さらに進むと心臓に負担がかかってしまうことがあります。病状の進行には個人差がありますが、自然に治癒することはないため、治療時期、治療方法を患者さん、ご家族と十分に話し合って決定していきます。治療は硬化療法、塞栓療法、手術療法を組み合わせて治療を行います。

動静脈奇形

⑤ リンパ管奇形

リンパ液の流れるリンパ管に異常がある状態です。小児期に「ふくらみ」や「しこり」として発症することが多いです。発症部位は頭頸部、腋に多く、発症頻度は3歳で1.2%との報告があります。比較的ゆっくり大きくなりますが、整容的問題やしみだし(透明なリンパ液が出る)などの症状で困る場合に治療を行います。

治療は硬化療法、手術が一般的です。当科では硬化療法が効きにくい病変に対しては、整容面・機能面に十分配慮した手術(切除術)を積極的に行っています。

リンパ管奇形

3. 治療

血管腫血管奇形の治療は全身療法と局所療法があります。

  • 全身療法
    血管腫血管奇形に対して現在保険診療で認めれられている全身療法は乳児血管腫(いちご上血管腫)に対するプロプラノロール治療だけになります。本来プロプラノロールは循環器系の薬剤になりますので、投薬開始時は入院して行います。
  • 局所療法
    ① 手術

    治療の基本は手術になります。しかし手術によって整容的・機能的な問題が大きくなる場合もありますので、患者さん個人個人に合わせて適応を検討します。

    ② 硬化療法

    手術による弊害が大きいと思われた場合には硬化療法が選択されます。様々な硬化剤(エタノール、ピシバニール、ポリドカスクレロール)を用います。血管内に注入された硬化剤は最終的に腎臓で排出されるため腎機能に影響が出る場合があるため、入院して治療することがほとんどです。

    ③ レーザー治療

    多くの場合は色素レーザーを用いて行います。面積が小さい場合には外来で対応可能ですが、広範囲に照射が必要な場合には全身麻酔で行うこともあります。

    ④ 塞栓治療 放射線科、脳神経外科(血管内治療)とも協力して血管を塞ぐ治療を行います。入院して治療を行います。

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